やさしく名刺ファイリング PRO v.12.0
- 製品名:やさしく名刺ファイリング PRO v.12.0
- 開発元:メディアドライブ株式会社
- 価格・利用体系:16,800円
- AppStore:やさしく名刺ファイリングMobileLEforiPhone
- GooglePlay:やさしく名刺ファイリングMobileLEforAndroid
名刺を管理する方法には、様々な方法が存在する。
スマートフォンに名刺管理アプリをインストールし、いつでもどこでも交換した名刺を管理する方法、クラウドサービスを使い組織的に名刺を管理する方法、ファイルにしまってアナログで管理する方法―――。
スマートフォンやクラウドサービスの普及、通信環境や端末の進化によって、ビジネスパーソンの働く環境は変化しつつあるが、今でも根強い人気を誇る名刺管理の方法がパーソナルドキュメントスキャナとPCインストール型の名刺管理ソフトを使った名刺管理方法だ。
そこで、今回はScanSnap S1500とやさしく名刺ファイリング PROを試してみる。
名刺管理ソフトのメリットとデメリット
様々な名刺管理の方法を試してきた経験から、まずはPCインストール型の名刺管理ソフトのメリットとデメリットについて触れてみる。
○名刺管理ソフトのメリット
・据え置き型のスキャナを使用するため、名刺の取込みが簡単
・インストール型のため通信環境が無くても利用可能
・買い切りのため直接的なランニングコストが不要
○名刺管理ソフトのデメリット
・インストール作業やデータメンテナンスなど、運用に手間と時間がかかる
・外出先からネットワークを経由した名刺情報へのアクセス不可
・名刺情報の共有など組織的な顧客情報の活用は難しい
ちなみに、他の方法と比べた場合のまとめとしては、スマートフォン用名刺管理アプリと比べると「取込みの手間は省ける反面、機動力に欠ける」、名刺管理クラウドサービスと比べると「直接的なコストは削減できる反面、運用の手間がかかり名刺情報の組織活用ができない」といったところだろうか。
もちろん、どの方法を選択してもメリット・デメリットは存在するため、様々な方法を試し、自身にとって最適な方法を選択すると良いだろう。
それでは、「やさしく名刺ファイリング」の使い勝手について紹介する。
名刺管理を始めるまでの準備① やさしく名刺ファイリング
やさしく名刺ファイリング PROには30日の試用が可能な体験版が用意されているので、まずは公式サイトより体験版をダウンロードしインストールすることから始める。
ダウンロードファイルは250MBあるので、ブロードバンド環境でのダウンロードをお勧めする。

やさしく名刺ファイリングには体験版が用意されている
ダウンロード後、exeファイルを実行するとインストーラーが起動するので、指示に従って本ソフトの利用に必要な .NET Frameworkのインストールなど進める。
インストールが完了すると、起動メニューが表示されるので、初めて利用の場合は「データベースを新規作成する」を選択し、データベースを新規作成しよう。

読み取る名刺の対応言語を選択し、まずは新規データベースを作成する
初回設定が完了すると、「初めにお読みください」が開くので一通り目を通しておくと良いだろう。
名刺管理を始めるまでの準備② ScanSnap
やさしく名刺ファイリングへの名刺の読み込みには、小型の紙を読み取る上で定評のあるパーソナルドキュメントスキャナScanSnap S1500を使ってみる。
まずは、ScanSnap S1500同梱のドライバDVDや、公式サイトからドライバをダウンロードし、PCでScanSnap S1500が使える環境を構築する。
サイトからダウンロードしたファイルを実行すると自動で解凍され、同一のディレクトリに「Manager」というフォルダが生成される。その中にある「setup.exe」を実行し、あとはインストールウィザードに従って進めることでドライバのインストールは完了だ。

ScanSnap S1500を使うにはドライバのインスールが必要
名刺管理を始めるまでの準備③ 初期設定
最後に、ScanSnapで読み込んだ名刺をやさしく名刺ファイリングへ送る設定が必要だ。
先ほどインストールしたScanSnap Managerが、タスクバーの右端にあるインジケーターに入っているので、右クリックし「Scanボタン設定」をクリックする。
ここで、ScanSnap側の設定を行い、やさしく名刺ファイリングとScanSnapを関連付けるのだが、何箇所か設定が必要なのでここでの説明は割愛する。実際の設定は、やさしく名刺ファイリングのヘルプを参照しよう。

ScanSnapとやさしく名刺ファイリングの関連付け設定はヘルプ画面を参照
これでようやく準備が完了する。
各種ファイルのダウンロードから、インストール作業、設定作業と時間がかかるが根気強く進めよう。
簡単な名刺スキャンで名刺管理の手間を削減
いよいよ名刺の読み込みを始める。
名刺をスキャンするには、やさしく名刺ファイリングを起動した状態で、PCに接続されたScanSnap S1500自体に付いている「SCAN」ボタンを押すと、ScanSnapセットされた名刺が次々と読み込まれていく。
スマートフォンのカメラで名刺を一枚一枚撮影するのと比べると、その手間は雲泥の差だ。

ScanSnapにセットした名刺が次々と読み込まれていく
スキャンされた名刺画像は、まず「未登録」という名称のフォルダに画像として格納される。
ScanSnap S1500は、名刺の裏表を同時にスキャンするため、読み込まれた名刺画像の裏表が間違っていれば、未登録状態で裏表の入れ替えができる。さすが専用のスキャナなだけあってスキャンされた名刺画像は非常に鮮明で、名刺サイズに合わせて自動でトリミングもされる(切り抜きがずれていれば編集も可能)。

スキャンした名刺は一旦未登録フォルダに格納。ここで裏表の入れ替えやトリミングができる
裏表の設定などが完了したら、いよいよデータベースへ情報を流し込む。「認識/登録」ボタンや「一括登録」ボタンをクリックすると文字認識(OCR)が始まり、順次データベースに名刺情報が登録されていく。
文字認識にかかる時間は短く、スキャンスピードと同等の時間で登録が完了する。

データベースへの登録作業時に文字認識(OCR)が自動で行われる
正確なOCRとシンプルな操作で快適な名刺管理
名刺の登録が完了すると、自動的に名刺の氏名欄に記載された姓の頭文字別にフォルダが生成され、例えば「山下さん」の名刺であれば「や行」というフォルダに振り分けられる。
このような機能から、ScanSnapによる高精度のスキャンとOCR技術の高さが垣間見える。実際にデータ化された情報を見てみると、もちろん完璧とまではいかないがスマートフォンの名刺管理アプリと比べると文字認識率も高い。
但し、メールアドレスや電話番号など、1文字でも間違いがあると連絡先の管理としては不完全なため、運用上必ずスキャン後のチェックと修正作業が1枚1枚に必要なことは言うまでもない。

ScanSnapとやさしく名刺ファイリングの組み合わせなら、自動で比較的正確な名刺情報のデータ化が可能
名刺を探す場面で活躍する機能が「検索設定」だ。
氏名や会社名の部分一致、前方一致だけでなく、グループ分けや重要度付けもできるので、目的の名刺に容易にたどり着くことができる。

詳細な条件で名刺の検索が可能
また、それぞれの名刺に対して履歴を残すことができるため、電話の履歴や商談の議事録など残していくことができる。

名刺に対して商談の議事録など履歴を残していくことができる
上記で紹介した機能以外にも、スマートフォンと同期することで名刺情報を持ち歩ける機能や、Gmailの連絡先と同期できる機能などもあり、名刺情報を個人で活用するには便利な機能が揃っている。
以上のような、名刺管理を行う上で必要な機能がシンプルな操作画面にまとまっており、使い勝手の良い名刺管理ソフトと言える。
※記事中に使用した名刺は本記事用に作成したものであり、会社名、氏名等架空のものです
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